とっく~ブログ 

読んだ本の紹介をメインに、小説に出てきた聖地巡礼や、写真など

愛知県津島市天王川公園の藤棚

愛知県津島市にある天王川公園は藤の名所として有名です。

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天王川公園の藤棚

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天王川公園の藤棚

藤棚の完成当時は日本最大の藤棚と称していたほどの規模で、長さ275メートル、面積約5034平方メートルに九尺藤という品種を中心に12種類の藤が植えられています。

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今年は残念ながらコロナの影響で去年に引き続き藤まつりは中止となりましたが、日本最大級の藤棚を見るために多くの人が訪れていて、臨時の駐車場や交通規制もあったり公園内には露店なども多くみられました。

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それでもいつもの年だったら行われる藤棚のライトアップやステージイベント、野点といった関連イベントはすべて中止とのことで、規模はかなり縮小されているようです。

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訪れた日は雲一つない快晴の青空が広がる昼過ぎの時間だったのですが、藤棚のトンネルの中に入ると少し薄暗く感じるほどの高密度で咲いている藤の花はまさに圧巻で、圧倒されるとともにため息が出るほどの美しさです。

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ちょうど見ごろを迎えた藤の花の房の間から差し込む木漏れ日が薄紫色の花に反射してキラキラと輝いていて、まるで紫色の宝石で彩られたシャンデリアのようです。

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かと言ってけばけばしい派手さを感じるわけではなく、優美さと雅さを兼ね備えた平安貴族のような品格も感じます。

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また、周囲にはその濃密な藤の花のシャンデリアから放たれる甘い蜜の香りが、マスク越しにもはっきりとわかるくらい濃厚に漂っていて、その香りに引き寄せられたチョウやハチといった昆虫たちが盛んに飛び交っていました。

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正に日本最大級といえるほどの藤棚は今年何か所か見てきた中では最高のものだと思いました。

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来年は何とかコロナが終息し、めでたく藤まつりが開催されたときには藤棚のライトアップもこの目で見て、カメラにもばっちり収めたいと思いました。

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犬山城と桜

愛知県岩倉市を流れる五条川の桜並木を見た同じ日に、すぐ近くにある名鉄岩倉駅から電車に乗って犬山城まで行ってきました。

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名鉄岩倉駅からは普通電車で20分程で名鉄犬山駅につきました。運賃は410円でした。

犬山駅からは大人の足で歩いて15分程歩いたところに美しい桜をバックに犬山城が見えてきました🎵

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つい最近、犬山城天守について従来の説よりも50年程新しい1585年頃に築城されたことが科学的に判明したというニュースがありました。

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それでも現存する12天守の中では最も古いとのことです。

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入場料550円を払って門を潜ると、思っていたよりたくさんの人が並んでいて、天守の中に入るのに20分以上かかりました。コロナ禍になって以来こんなに長い行列を見るのは久しぶりでした。

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天守の一番上から眺める景色は最高で、桜が咲き誇る犬山市内を一望できるだけでなく、すぐ真下には日本ラインと呼ばれる木曽川が太陽にキラキラ反射している光景はうっとりする程綺麗でした✨

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お城を出て木曽川沿いから望む桜をバックにした犬山城の姿はとても優美でうっとりしました🎵

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今までも犬山城には何度も訪れているのですが桜が咲く時期に来たのは初めてだったので、犬山城の新たな魅力を発見した気分です。

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犬山城は何度でも新たな発見がある魅力的な場所でした🎵
これからもしばしば訪れてみたいです✨

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清洲城と五条川の桜🌸

2021年3月27日土曜日

愛知県の天気は雲が少し多めの晴れ☀️

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気温は19℃まで上がるようですが、風があって、バイクで走ると少し寒いです。

それでも日中はバイクでもかなり走りやすくなりました🎵夜はまだダメですが昼間はコートが無くてもバイクでも十分行けます✨

ということで、一宮市の自宅から30分程の所にある清洲城まで行ってきました。

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お城の側を流れる五条川は桜並木が有名で、毎年多くの人が花見に訪れます。
僕が訪れた時も道路が渋滞するほどたくさんの人が来ていました。

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今年も美しい花を咲かせてくれました🌸

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川沿いの土手だけじゃなく清洲城周辺も桜の並木があるので絶好の花見スポットになっています✨

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城の周辺の桜はまだまだ満開になっておらず、もうしばらく桜を楽しむことができそうです🎵

お城と桜は写真の相性がとてもいいのであちこちの城にたくさん写真を撮りに行きたくなりました🎵

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日本夜景遺産の四日市工場夜景

今年2021年の本屋大賞ノミネート作品で三重県四日市市が舞台の「犬がいた季節」の中に登場する四日市ポートタワーから見た工場夜景がどれ程のものか見たくなって行ってきました🎵

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この作品を読んだ後にすぐにでも行きたかったのですが、コロナウイルスによる緊急事態宣言が出ていて県外への不要不急の外出は控えるように言われていたので今まで我慢していましたが、ようやく行くことが出来ました。

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四日市ポートタワーの14階にエレベーターで上がって、入り口で入館料310円を払って入場しました。

中は景色を楽しめるだけでなく四日市港の貿易の積み荷の量や何がどのくらい輸出、輸入されているのかのパネル展示や港の歴史も学べるように船や港の模型やゲーム機などもありました。

まだ明るい時間から行ったのですが、昼間の四日市コンビナートの景色も圧巻で、まるで巨大な軍艦を見るようで圧倒されました❗

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タワーからは360℃景色が見渡せるのでコンビナートだけでなく四日市市内や港、遠くナガシマスパーランドや名古屋の方まで眺める事が出来ました。

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どんよりとした曇り空ということもあって暗くなるのも早く、17時半を過ぎるとかなり薄暗くなってきました。

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18時半くらいになるともうすっかり暗くなって、四日市コンビナートは昼間の重厚で力強い景色から幻想的で美しい景色に一変しました✨

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「犬がいた季節」の中にはコンビナートの煙突から、ものすごく大きな炎が上がる「フレアスタック」という現象が見られると書いてあったので期待していたのですが、残念ながらそれは見ることは出来ませんでした。

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それでもとても幻想的で美しい風景を見ることができて、とても幸せな気分になれました🎵
今度はもっと天気のいい日に来たいと思います。

「習近平のデジタル文化大革命~24時間を監視され全人生を支配される中国人の悲劇」川島博之(講談社+α新書) 840円+税

この本のタイトルの細かいところをよく見ないで購入したので、読む前までは米中貿易戦争を受けて、Googleをはじめとしたアメリカの巨大IT企業GAFAに、HUAWEIを代表とする中国の巨大IT企業BATHがどの様に対抗していくのかといった内容の本だと思っていました。

ところが読み始めてみて何か違和感を感じたのでもう一度タイトルをよく見ると中国の監視社会について書かれたものでした。

米中の企業同士が競いあってテクノロジーがどの様に発展し、AIや5G、自動運転の車が実現して未来の社会がどの様に変貌していくのかというのが知りたかったのですが、世界情勢について、これはこれでなかなか興味深い内容の1冊でした🎵

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1,中国の経済成長のスピードは確実に鈍化している。

2,経済発展の恩恵が受けられず就職できない若者たちが不満を募らせている。

3,都市と農村の格差が広がり、都市民は農民を虐げている。

4,習近平は反汚職キャンペーンの名のもとに敵対勢力を排除し、関係者の恨みをかっている。

習近平政権はこれら国民の不満を完全に押さえ込むために「デジタル文化大革命」を推進して徹底的に国民を監視するシステムを造り上げているということです。

そして、政府に都合の悪い情報を封鎖し、独裁が強化されることによって中国は文化鎖国時代に突入しているということです。

しかし、海外情報を遮断し、政府批判を絶対に許さないような社会で新たなイノベーションが生まれるだろうか?いや、絶対に生まれない、と著者は主張しています。

10年もすれば中国は世界から文化や文明、技術の面でも取り残され、世界から遅れた社会とみなされるようになり、矛盾が露呈されるだろうとのことです。

結論としては少子高齢化が急速に進む中国が今後、政治的にも経済的にも「帝国」になることはないであろう。内需が弱く、輸出依存の脆弱な構造になっている中国は、いわば「砂でできた巨人」にすぎないと、フランスの歴史人口学者の言葉を引用しています。

その先にあるのは国の混乱と共産党の一党支配の終焉、そして国家の分裂であろう。それが中国史の基本であると。

自分の感想としては、この本の内容を全て鵜呑みにするのは危険のような気がしました。

コロナ禍の前に出版された本なので、今の中国がどうなっているのかはわからないですし、最近の中国は文化や芸術の分野の振興に力をいれているという話も聞きます。

実際、去年読んだ「三体」という中国のSF小説は凄く面白かったです。

中国の動向は政治的にも経済的にも日本にも大きな影響を及ぼすと思うし、ひいては自分にも何か影響があるかもしれないのでこれからも中国に関する本を沢山読んでアンテナを張っていたいと思います。

「老後破産~長寿という悪夢」NHK取材班(新潮文庫) 590円+税

現役時代は一生懸命働いてきたのに老後に病気や怪我など、些細なきっかけで老後の生活が崩壊してしまう人が急増しているという現実を描いたノンフィクションです。

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生活保護も受けずに年金だけでギリギリの生活を続けている人が200万人もいる。病気になったり介護が必要になったとたんに生活が破綻してしまう。

また、お金がないために仲間内の食事会や結婚式のご祝儀、葬儀のお香典も出せなくなり、人や社会との繋がりを失っていく。

経済的な支援によって生活を立て直していき、同時に失ってしまった繋がりを再構築していくことこそが本当に必要な支援だということです。

しかしそのために必要な生活保護制度などにも不備や欠陥があったり、本人や親戚などのプライドや個々の事情など多くの問題があることを具体的な実例を挙げながら解りやすく解説しています

そして、自分にとって一番衝撃だったのは我々団塊ジュニア世代が老後破産予備軍であるという事実です。

何年働いても給料は上がらず、バブル期から平均収入が100万円も減っているという事実、非正規雇用の労働者の割合が高く高齢の親世代に経済的に依存しなければやっていけない程の状況になっている。

また、その子供たちはまともな教育も受けさせてもらえず、食費さえ削らなければやっていけないという世帯も多く、貧困の連鎖が懸念されているとのこと。

将来の老後破産を回避するためには若いうちから健康に気をつけていくこと、老後を見据えて貯金や投資などで資金をつくっておくこと、社会保障や医療の制度について勉強して正しく理解しておくことが重要だと感じました。

2021年2月に読んだ文芸作品

2021年2月は愛知県、岐阜県にコロナ禍による緊急事態宣言が出されていたこともあり、休日に遠出することもなく読書三昧の日々でした。

また、1月に芥川賞直木賞や、本屋大賞ノミネート作品が発表されたこともあり、読みたい本が沢山あったので、自分の部屋やスタバでずっと本を読んでいたように感じます。

しかし、読むスピードが遅い上に分厚い長編作品が多かったこともあって読破した冊数は1月に比べると少し減りました。

2月に読んだ文芸作品は全部で7冊でした。

そのうち2021年の本屋大賞ノミネート作品が5冊、直木賞受賞作品が2冊でした。

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7作品のうち4作品が連作短編形式の作品でした。最近の傾向とか流行なのかわかりませんが、これだけ立て続けに連作短編集を読んだのは初めてです。

1,「自転しながら公転する」山本文緒(新潮社)

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仕事、恋愛、親の介護の問題をいっぺんに抱えてしまい悩むアラサー女性を描いた作品です。

一生懸命生きる主人公の姿を物凄いスピードで自転しながら太陽の周りを公転している地球に例えているのがユニークで面白かったです。

2,「お探し物は図書室まで」青山美智子(ポプラ社)

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人生でつまずいたり何かを見失った人たちが、たまたま訪れた地域コミュニティーハウスの図書室で借りた本からヒントやきっかけを得て、人生を好転させていくハートフルで心温まる連作短編集です。

読み終わった後に心がぽかぽかと温かい気持ちになりました。とてもよい読後感でした。

3,「犬がいた季節」伊吹有喜(双葉社)

昭和の終わりから21世紀が始まる平成10年代頃の三重県四日市市にある高校に住み着いた犬をめぐる連作短編集です。

代々人が代わりながら犬を世話する高校生たちの恋愛や友達関係、進路といった悩みを当時の事件やヒット曲を交えながら描かれています。

ちょうどその頃高校生だった自分とも重なって感情移入してしまいました。

4,「逆ソクラテス伊坂幸太郎(集英社)

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小学生を主人公にした5篇の短編集です。

先入観を持つことの害悪や嘘をついてはいけないとか、いじめはいけないといった教訓をテーマにした作品です。

逆にそういうことをする大人たちを子供たちが懲らしめようとするところも痛快でした。

5,「ファーストラヴ」島本理生(文藝春秋)

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アナウンサー志望の女子大生が採用試験直後に父親を刺殺した。親子の間に何があったのか。

子供の性的虐待をテーマにした作品です。

重いテーマをあつかった作品ですが、謎や伏線があちこち散りばめられていて、ミステリー小説としても面白かったです。終盤の法廷での描写も緊張感があってヒリヒリしました。

6,「この本を盗む者は」深緑野分(角川書店)

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巨大な書庫「御倉館」の本を盗んだものはブック・カースが発動し、本の物語の世界に引きずりこまれる。誰が何故、どうやってこのような仕掛けを作ったのか。

ミステリー要素の強いファンタジーとでも言える作品です。

女子高生が主人公ということもあってか、自分にはあまり刺さりませんでしたが、本嫌いの子がだんだん本好きになっていく過程は良かったです。

7,「心淋し川」西條奈加(集英社)

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江戸の片隅を流れる心川のほとりで過去や心に傷を持つ人々が貧しいながらも懸命に生きる姿を描いた連作短篇の時代小説です。

後悔、悲しみ、情けなさといった心の淀みを溜め込んだ人々の寂寥が読後の余韻として残りました。希望がありながらもちょっと物悲しい気持ちになる作品でした。

2月もたくさんのよい作品にめぐり会えました。緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ安心はできないので3月も引き続き読書三昧の日々を過ごすことになりそうです。

3月はまだ読んでいない本屋大賞ノミネート作品ほ全て読破したいと思っています。どんな作品にめぐり会えるのか楽しみです❗