2020年7月に発表された第163回直木賞受賞作です。
東日本大震災で被災した犬と傷つき悩む人びととの感動ストーリーです。
岩手県で被災し飼い主とはぐれた犬が何故か西へ西へと長い旅に出て、その途中で出会った心の傷や悩みを持つ人たちに安らぎをあたえてくれます。
貧しさから犯罪に手を染めてしまった人、外国人の窃盗団のリーダー、心が離れてしまった夫婦など、それぞれの人たちに安らぎと新たな決意をあたえているストーリーに感動しました。
また、犬はなぜ西に向かうのか、どこに行こうとしているのかというなぞの真相と結末も感動的で涙が出ました。
馳星周さんの作品はこれがはじめてでしたが、他の作品も是非読んでみたいと思います。