とっく~ブログ 

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八咫烏シリーズ1「烏に単は似合わない」阿倍智里(文春文庫) 720円+税

大ヒットしたファンタジー小説のシリーズなので以前から気になっていました。

今までも「十二国記」「後宮の烏」といった中華ファンタジーは読んでいたのですが、日本の平安時代の宮廷をモデルにしたファンタジー小説は読んだことがなくて、全体的にも珍しいんじゃないかと思いました。

人が烏に変身できるファンタジー世界の宮廷で高貴な姫たちが次期帝の后の地位を争う、どろどろのストーリーが展開されて、誰が若宮の寵愛を勝ち取るのかといった物語なんだと前半は思いました。

しかし、中盤以降は殺人事件が起きたり宮廷に侵入者が紛れ込んだりと様相が一変してごりごりのミステリー小説のようなストーリー展開でした。

登場人物たちのそれぞれの思惑が絡んで事件の真相が二転三転して真実はなんなのか最後までわからないドキドキの展開に後半は一気読みでした❗

前半と後半で登場人物たちの印象がこんなにガラリと変わってしまう物語は他に知らなくて、かなり珍しいんじゃないでしょうか。

八咫烏シリーズは既に完結しているということですが、続きのストーリーが気になるので是非読んでみたいです🎵

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