映画「ラプラスの魔女」は東野圭吾さんの小説が原作で2018年5月に上映されました。
メガフォンをとったのは映画についてあまり知識のない僕でも名前を知っている程有名な三池崇史監督です。
僕は三池崇史監督作品では今までに「藁の盾」と「悪の教典」という作品を観たことがありました。
過去に観たどちらの作品も人が惨たらしく殺されるシーンがあったので、三池監督作品は恐いイメージがあったのですが、「ラプラスの魔女」は殺人事件は起きますが殺戮のような恐ろしいシーンはありませんでした。
キャストは櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰といった若手人気俳優をはじめ、豊川悦司、リリー・フランキーといったベテランの実力派俳優など豪華なキャストとなっています。
全く離れた温泉地で立て続けに硫化水素が原因の中毒死が発生し、地元の役所から原因の解明を依頼された地球化学者が不思議な能力を持つ一人の少女と出会い、2人で真相を追うというストーリーです。
CGを駆使した迫力ある映像と物語が進むにつれてスピードが増していくストーリー展開、国家までが絡んでくるスケール感などとても満足出来る内容でした✨
原作と比べると物足りないと感じる内容の映画も多いのですが、この作品は原作に忠実な部分も多くて違和感も無く、良かったです。
しかも小説よりも化学者青江と少女円華が共に行動するシーンが多く描かれていて、心に秘密を抱える円華が心情を吐露するシーンが良く表現されているような気がしました。もちろん演じている広瀬すずの演技力が大きいでしょうが。
我々凡人は一見何の価値も無さそうに見えるが、集合体となった時、劇的な物理法則を実現していく。この世に存在意義のない個体などただの一つもない。
この物語の中で一番伝えたかったことはこれではないでしょうか。
何の取り柄もない自分にも何らかの存在価値がある。
そう思わせてくれる作品でした。