2021年本屋大賞ノミネート作品です。
ブックカバーのデザインを一目見て、ほんわかする内容の物語を予想したのですが、実際にその予感は的中し、とてもハートフルで心がポカポカし、読後感も清々しくてとても気持ちがいい作品でした✨
この作品は全部で5章あって、それぞれ主人公が違う連作短編集です。
年齢も職業も違うそれぞれの章の主人公たちはみんな何かしら問題を抱え、何かを見失っています。
それは仕事をする目的だったり、モヤモヤの解決法だったり、あるいはもて余した夢の置場所や自分の居場所だったり。
そんな登場人物たちがたまたま訪れたコミュニティハウスの中にある図書室にいた巨大な女性司書の小町さゆりに選んでもらった本と付録で貰った羊毛フェルト。
本とフェルト自体に何か力があるわけではないけれど、登場人物たちはその中から自分で必要なものを受け取ってそれぞれ抱えた問題を解決していきます。
問題を解決していく過程で大切な人や大事な物に気付いて成長していく姿にうるっときたりほっこりしたりとても温かい気持ちになりました✨
また、章ごとに主人公は違いますが連作短編なので間接的に繋がっていて、前の章に出てきた人物たちがその後どうなっているかがわかるのも良かったです🎵
この作品を読んで、心が動き人生を好転させて心豊かな日々をおくれるようになるのが読書の醍醐味だと思いました。
これから自分ももっともっとたくさんの本を読んで作り手の狙いとは関係無く、自分自身に紐づけして自分だけの何かを見つけて人生を豊かに生きて行きたいと思います。