2021年本屋大賞ノミネート作品です。
書物の蒐集家の御倉嘉市がつくった巨大な書庫「御倉館」を所有管理する御倉家の一人娘の女子高生深冬は幼い頃に祖母から読書を強要されて本を嫌いになった。
ある日、御倉館の蔵書が盗まれるとブック・カース(本の呪い)が発動し、たちまち街は本の中の世界に変貌した。
もとに戻すには本を盗んだ犯人を捕まえなければならないと知った深冬は様々な本の世界を冒険していくことに。
誰が何故、どうやってこのような仕掛けを作ったのか。本を盗んだ犯人の目的は?深冬は本を好きになれるのか?
主人公が女子高生で、犬に変身できる不思議な少女と本の世界を冒険していくファンタジーという設定のためか、アラフィフのおっさんの僕には正直言っていまいち刺さりませんでした。
それでも本嫌いの深冬が冒険をしていくうちに次第にその心情にも変化がおきていく過程は良かったです。
あと、万引きに頭を悩ます書店が多く、中には廃業に追い込まれるような被害を被る店もあるのだと知って衝撃を受けました。
ただでさえオワコンと言われる出版業界や書店をもっと応援していきたいと思いました。