西暦234年の五丈原の戦いの陣中で病死した諸葛亮孔明が、現代の日本の東京渋谷に転生し、そこで出会った才能ある歌手志望の女の子月見英子の軍師となって、英子を一流の歌手にすべく策をめぐらすというストーリーです。
4巻ではスランプに陥った英子が、路上ライブで知り合い、歌を通じて友情をはぐくんだ七海が、実は超巨大野外フェスの出場権をかけて争う最大のライバルグループのメインボーカルだったことがわかり、お互いに驚き、悩みながらも勝負するというシリアスでハラハラするストーリーです。
路上ライブを通じて「歌うことの本当の意味」を知り、スランプを脱した英子が、大きなプロダクション会社と大物プロデューサーをバックにつけている七海に勝利するのために孔明がどのような戦略を立てるのかが見ものです。
歌うことの意味が分からずに悩む英子と、大物プロデューサーの言いなりになって自分が本当にやりたい音楽ができずに悩んでいる七海の2人が歌を通じて育む友情が、やがて「断琴の交わり」にまで発展していく過程が泣けました。
そして最後にはお互いの才能を認め合いながらも死力を尽くして戦う姿に感動しました。
ほかにも大物プロデューサー唐澤の悲しい過去や彼の七海たちのグループへの想い、孔明がたてる戦略など見どころが満載でした。
5巻ではどのような展開が待っているのか今から読むのが楽しみです。