この作品は2017年に1巻が発売されていて、発売当初から気になっていた作品ではあったのですが、原案の本である「本能寺の変431年目の真実」を先に読んでいたこともあり、発売当時はスルーしていました。
最近、書店でたまたま見かけたので読んでみたくなって購入しました。
ページをめくると冒頭から炎に包まれる本能寺で織田信長が腹を切るところから始まったので一気に引き込まれました。
主人公の光秀が67歳という高齢だったり、信長が爽やかでとてもいい男だったり、逆に秀吉がすごく陰湿で腹黒に描かれていたりと、ほかの織田信長周辺を扱った作品にはあまり描かれない人物像になっていて、それだけでも新鮮に感じます。
それもこれも今まで我々が信長や光秀、秀吉に抱いていたイメージは全て最終的な勝者である豊臣秀吉が自分に都合がいいように創り上げたもので、400年以上我々は秀吉に騙されてきたというのが著者の主張です。
本能寺の変は明智光秀が単独で起こしたもので、傍若無人な信長を恨んだ光秀が天下への野望を抱いて謀反を起こし、忠義の家臣羽柴秀吉がこれを討伐したというもの。
この漫画の原案である「本能寺の変431年目の真実」が発売されたときは結構話題になったので、僕も購入して読んだのですが、斬新で、信ぴょう性のある説だと思って読んでいて面白く、興奮した記憶がありますが、専門家からはとてもあり得ないことだと否定されて、今では相手にもされていないようですね。
しかし、物語としては大変面白いので、昨年の大河ドラマ「麒麟がくる」や2017年の大河ドラマ「おんな城主直虎」といった本能寺の変を扱っている作品ではこの本の主張する説の影響を受けたような内容になっていました。
原案は読んでいるので大体の中身は知っているのですが、漫画にするとどんな風になるのか興味もあるし、内容も面白いので全巻購入して読んでみたいと思います。