山崎の戦で明智光秀に勝利し、天下を統一した豊臣秀吉が自分に都合がいいように改ざんしてしまった本能寺の変の真実に迫る物語の第4巻です。
あらすじ
土佐を拠点にした戦国武将の長曾我部元親の四国統一を容認していたはずの織田信長が突如方針を転換し、讃岐、阿波を拠点にしている三好一族との四国分割統治を命令し、長曾我部元親と太いパイプを持つ明智光秀を困惑させる。
一方、羽柴秀吉は三好一族に親族を送り込み光秀失脚の策略を着々と進める。
さらに、信長は天下統一を目前に唐入りの計画の準備を開始し、新たな戦に反対する光秀と対立してしまう。
蜜月の関係だった信長と光秀の間に暗雲が立ち込め始める。
感想
日本の天下統一とその後の唐入りというおのれの覇道に突き進もうとする織田信長と、信長こそ戦乱の世を天下泰平に導く麒麟だと信じて仕えてきた明智光秀との間にすれ違いが生じ始め、それに付け込んで、おのれの野望を果たさんとする羽柴秀吉の構図がいよいよ鮮明になってきました。
そこへ細川藤孝、長曾我部元親、斎藤利三など本能寺の変に絡む重要人物たちのそれぞれの思惑が絡み、ますます複雑になってきました。
次巻の予告によると、この中についに三英傑の最後の一人である徳川家康も加わって、本能寺の変に絡む重要人物はすべてそろい踏みとなるようです。
いよいよ終盤に向けて本能寺の変の真実の全貌が明らかになってくるのでしょうか?
ますます楽しみになってきました。