明智光秀を山崎の戦で破り、天下を統一した豊臣秀吉が改ざんしてしまった本能寺の変の真実に迫る物語の第6巻です。
あらすじ
ついに始まった本能寺の変へのカウントダウン。
織田信長の唐入り計画を阻止するために断腸の思いで謀反を決意した明智光秀だが、最大の問題は信長と、織田家の家督継いでいる嫡男の信忠を同時に葬るにはどうすればよいかということ。
徳川家康の接待をするために堺に同道している織田信忠を光秀はどうやって信長と同時に葬り去るのか。
感想
織田信長のことを戦乱の世を終わらせて日本に天下泰平の世をもたらしてくれる麒麟だと信じて必死に仕えてきた光秀が、信長の唐入り計画を知って、まだ戦いを続けるつもりなのかとショックを受けて、なんとか信長の唐入り計画をやめさせようとしてきましたが、それが不可能だと知り、ついに謀反を決意したのが前巻まででした。
物語の前半での織田信長は爽やかで気持ちのいい男で、物語の雰囲気も多少明るかったのですが、物語が進むにつれて信長がどんどん恐ろしくなってきて物語の雰囲気もどんどん重くて闇をまとうようになってきました。
尊敬し、この方ならばと必死に仕えてきた信長を殺さなくてはならないのかと思い悩む光秀にどんどん悲壮感が出てきて読んでいてつらいです。
結果はわかっているのですが本能寺の変の真実とはどのようなものだったのか見届けたいと思います。