あらすじ
古代エジプト王国から大英帝国まで歴史上の14の超大国を挙げて繫栄から衰退そして崩壊するまでの過程を振り返り、なぜ滅びてしまったのかを考察する。
下巻ではビザンツ帝国や神聖ローマ帝国、大英帝国といったヨーロッパの帝国からモンゴル帝国、オスマントルコ、大清帝国といったアジアの帝国まで比較的新しい帝国を7つ挙げている。
感想
東シナ海や南シナ海でみられるような中国の台頭、今年2月から始まったロシアのウクライナへの軍事侵攻など、急速に力をつけてきた大国の強引に現状を変更しようとする試み。
また、ロシアに対抗して急速に拡大し結束を強めるNATOや、世界の警察官であることを放棄し覇権国家を抑えられなくなってきた超大国アメリカの衰退など現代は激動の時代です。
このような激動の時代をどのようにして生き抜いていくのか。
歴史上の超大国の栄枯盛衰、興亡の流れを知っておくことは現代を生きる僕らにとって大切な教養だと思いました。
また、超大国の崩壊を
- 崩壊(コア地域を残してバラバラになる)
- 分裂(バラバラになり消滅)
- 版図維持(政体が崩壊後も版図を維持)
の3つにパターン化する考えや、ラテン文字、ギリシャ・キリル文字、梵字、アラビア文字、漢字文字世界として可視化した世界の5つの文化世界が並立しているという話は世界の構造を理解するうえでとても興味深かったです。
これからもこの激動の世の中を生き抜いていくために世界史に関する本をたくさん読んで教養を身に着けて、世界の仕組みを理解していきたいと思いました。