最近YouTubeでよく落語を聴いているので、落語の事をもっと知りたいと思い、本屋で手頃な本はないかと探したところ、この本を見付けたので買いました。
著者の堀井憲一郎さんは子供の頃から落語に親しんでいて高校生の時には落語研究会に所属し、フリーライターとして落語に関する書籍を他にも何冊か出しているようです。
内容としては落語の歴史、ネタのカテゴリーの種類、業界の伝統や掟について、寄席の楽しみかたやマナー、最後はお薦めの落語家についてと、ユーモアたっぷりの文章で初心者にもわかりやすく解説されています。
ページ数も少なめの200ページ程なので結構あっという間に読めました。
自分が特に印象深かったのは三つあって、一つは落語とは笑える滑稽噺以外にも泣ける人情噺、怪談噺など多種多様で、分類できないものも沢山あるということ。
二つ目はオチとは必ずしもドカーンと笑いが取れなくてもよくて、「これでおしまい」とわかればいいということ。
綺麗に落ちる必要はなく、落語家自身も爆笑で終わらせることを意識していないそうです。
三つ目は大事なのはネタではなく演者だということ。
同じネタでも演者によってかなり違いがあるようで、多くの落語家の中から自分の好みに合う人を見付けるのも楽しい。
今はCDやYouTube等の落語と相性のいい媒体があるので好きな落語家が必ず見つけられるでしょう。
この本を通じて知識を得たことによって益々落語に興味が湧いてきました。
いつか寄席にも行って実際に生で観てみたいです。