とっく~ブログ 

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「危険領域―所轄魂―」笹本稜平(徳間文庫)読了。

所轄のノンキャリアでベテランの刑事と高い志を持つキャリアの警察官僚である息子のコンビが捜査方針をめぐってぶつかったりしながらも協力して現職の大臣や総理を含めた政治の中枢の犯罪を暴くという危険領域に迫るストーリーです。


500ページを超える大作で読みきるまでに時間がかかりましたが、後半は怒濤の展開で捜査が進み一気にたたみかけたのでワクワクしました。
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作者の笹本稜平さんの作品は初読みでしたが、ノンキャリアの刑事を主人公にしたミステリー小説を他にも幾つも書いていて去年ドラマ化された「駐在刑事」も笹本さんの作品だそうです。

全く知らずに買ったのですがこの作品も「所轄魂」というシリーズの第4弾で、第1弾からノンキャリアの父とキャリアの息子のコンビで事件を解決するという展開のストーリーのようです。

この作品で自分が1番いいと思ったのは主人公の二人以外の刑事達もとにかく熱いということです。主人公のノンキャリア葛木邦彦の上司も部下も政治的な圧力がかかることを怖れず事件解決に邁進するし、キャリアである息子の俊史の上司達でさえ出世を棒に振る事も辞さずにいざというときは自分が全て責任を負うという気概を見せます。

上司が情けないけど部下達が頑張って事件を解決するというパターンはよく見ますが、上も下も一丸となって政治の悪を暴くという物語は珍しいかもしれません。

読んでいてこちらの気持ちも高揚してくる素晴らしい小説でした❗シリーズの第1弾から読んでみたくなりました🎵

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