とっく~ブログ 

読んだ本の紹介をメインに、小説に出てきた聖地巡礼や、写真など

パリピ孔明6 (原作)四葉タト (漫画)小川亮 講談社

パリピ孔明(6) (コミックDAYSコミックス)

特別に三国志が好きとか詳しいというわけでもないのですが、書店の漫画コーナーで平積みされているのを見つけて気になったので購入しました。

 

子供の頃にNHK人形劇三国志が放送されていて、森本レオの渋い声の諸葛孔明が活躍していたのを思い出しました。

あらすじ

五丈原の戦いのさなかに病死したはずの諸葛孔明が肉体的にも若返ってなぜか現代の東京渋谷に転生。

 

そこで知り合った歌手志望の女の子・英子の歌声に感動し、今度は英子の軍師となって彼女とともに天下を取ることを決意する。

 

6巻では兄妹愛をうたう新曲の完成のカギを求めて英子の実家のある京都へ。

 

そこには英子が歌手になることを猛反対して親子の縁を切った母親の翔子がいた。

 

なぜ翔子は英子が歌手になることを頑なに反対するのか?

 

そして、京都市内の商店街対抗演芸合戦で優勝して翔子を説得したい英子の前に立ちはだかる強力なライバルたち。

 

英子は孔明とともに新曲の完成のカギとなる「足りない何か」を見つけて手にすることができるのか?

 

はたして翔子を説得することができるのか?

感想

パリピ孔明」というタイトルからは想像できませんが自分の夢に真剣に向き合って努力する女の子のまじめなストーリーで、こっちも読んでいて気持ちが熱くさせられる漫画です。

 

また、音楽業界の裏話とか、そこに生きる人たちの栄枯盛衰の厳しい実態や、這い上がっていこうとする泥臭さ、裏切り、キズナといった話が散りばめられていて、泣いたり怒ったり感動したりと見ごたえのある内容です。

 

もちろん孔明が主人公なので三国志のエピソードや中国の故事なんかも出てきて勉強にもなります。

 

ちなみに僕のお気に入りのキャラクターは孔明がバイトをしているラウンジのオーナー小林です。

 

強面で一見チンピラのようですが三国志オタクで孔明と意気投合し、英子が歌手になることを心から応援して協力を惜しまない心優しい人間というところがギャップがあってとても好きです。

 

7巻以降どのような展開が待っているのか楽しみです!

 

 

ヨーロッパの都市伝説~歴史と伝承が息づく13話 片野優 須貝典子 祥伝社新書

ヨーロッパの都市伝説――歴史と伝承が息づく13話 (祥伝社新書)

もともと怖い都市伝説には大いに興味があるのですが、この本はタイトルからしてヨーロッパ各国に伝わる歴史や風習から生まれてきたものを扱っているようだったので、知的好奇心も満たしてくれそうだと思い購入しました。

 

また、読書の利点の一つはなかなか行けない外国を旅している気分にしてくれることだと思うのですが、大手を振って海外旅行に行けないこのご時世に都市伝説というテーマでヨーロッパの国々を旅している気分にもなれそうだと思いました。

内容

呪い、怪奇現象、事件、歴史の闇、伝承の五つのテーマに分けてヨーロッパの各国に伝わる都市伝説を紹介しています。

 

ポルターガイストドッペルゲンガー切り裂きジャックといった聞いたことがあるもの、自殺を誘発する曲、火事を招く絵、呪いの人形といった日本にもありそうな身の毛もよだつ怖い都市伝説も紹介されています。

 

また、怪僧ラスプーチンルートヴィヒ2世といった実在した歴史上の人物にまつわる不思議なエピソードといった知的好奇心をくすぐる話など、全部で13話を収録しています。

感想

歴史の長いヨーロッパには日本のようにたくさんの都市伝説があることを知りました。

 

特に歴史や伝統に基づいた都市伝説はその背景など知的好奇心も刺激するので大変興味深いです。

 

また、現代の大富豪イーロン・マスクが経営する会社「テスラ」の社名がセルビア出身の発明家の名前が由来であることや、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルがドイツにあるお城であることなど、もしかしたら常識かもしれないけど恥ずかしながら初めて知りました。

 

新書にはこういう読みやすくて知的好奇心をくすぐる本がたくさんあるのでこれからもどんどん読んでいきたいと思います。

 

 

隻眼の少女 麻耶雄嵩 文春文庫

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何か月も積ん読していてほったらかしにしていたのですが、いつも食品の買い出しに行くショッピングモールに入っている書店に平積みされていて、表紙の水干姿の可憐な美少女のイラストに惹かれて思わずジャケット買いしてしまった本です。

 

また、帯に書かれていた「ここまで恐ろしいヒロインは他に存在しない」という文言も気になりました。

 

この可憐な美少女が恐ろしいのか?どんなふうに?

 

その真相は最後まで読むとわかるのですが、最後は戦慄しました。

あらすじ

千年以上昔、たびたび洪水を起こす龍を退治した不思議な力を持つ伝説の娘「スガル様」の子孫が治めてきた村で次期スガル様に指名されていた少女が猟奇的な方法で殺害される事件が発生。

 

たまたま村に滞在していた、左眼の翡翠で真実をすべて見透かすという美少女探偵の御陵みかげが事件の解明に挑むが彼女をあざ笑うかのように次々にスガル様候補の少女たちが殺されていく。

 

隻眼の少女御陵みかげはその翡翠の眼で真実にたどり着くことができるのか?

感想

伝説が息づき古い風習が残る山奥の山村で次々に起こる猟奇的な殺人事件という設定は横溝正史京極夏彦のミステリー作品を思い起こさせますが、事件に挑む主人公がまだ17歳の美少女探偵ということで、横溝正史京極夏彦の作品のような重苦しさやおどろおどろしさは感じませんでした。

 

それでも主人公の御陵みかげの深い洞察力と観察眼、論理的思考で徐々に事件の真実に迫っていくストーリーは早く先が読みたくなってサクサクとページをめくってしまいました。

 

そして最終盤に真実を知った時の衝撃や戦慄はかなりのものでした。

 

ミステリー小説は今までもたくさん読んできたのでいろんなパターンを見てきているので犯人は誰かとあれこれ予想はしていたのですが、この作品の結末は今までにないパターンでした。

 

ある意味ずるいというか禁じ手というか、なかなかのインパクトでした。

 

 

 

ここは今から倫理です。3  雨瀬シオリ 集英社

ここは今から倫理です。 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

今年2021年の初めにNHKでドラマ化され放送された作品の原作漫画です。

 

ドラマのほうは観ていないのですが、書店に平積みされているのを見つけて惹かれるものがあったので購入して読んでみました。

あらすじ

クールでイケメンの倫理教師・高柳が高校の授業を通して生徒たちが抱える問題に寄り添い語り掛ける、一話完結の連作短編の物語。

 

3巻ではヤクザの兄が犯した薬物犯罪に巻き込まれた生徒、全く話さない生徒、リストカットする生徒などが登場し、高校教師・高柳が倫理学や哲学の偉人たちの言葉を通して生徒たちに語り掛け、それぞれの生徒たちがそこから何を見出していくかを見つめる。

感想

特に大きな悩みや問題を抱えることなく無難に高校時代を過ごした自分には、ここに登場してくる生徒たちが持つ深刻な悩みにはいまいちピンとこないが、あのころ興味もなくわかりにくいと感じていた倫理の授業がこの漫画を通して生徒たちの抱える問題といった実例を見ていくことによってとても身近に感じます。

 

主人公の教師・高柳は基本的にクールでちょっと冷たい印象の男ですが、いざとなると大声をあげて生徒を𠮟ったり、優しく微笑みかけたり、時にはひどく動揺して慌てふためいたりと人間的な感情もちゃんと持ち合わせています。

 

なぜこんなにクールなのか、彼の家族とかの背景がまだ謎に包まれているので、過去のことなども含めて気になります。

 

このまま生徒たちに語り掛けていく内容が淡々と続くのか、それとも何か大きな変化があり、ガラッと展開が変わるのか注目していきたいです。

 

どうやら連載は最近終了したようですがコミックはまだすべては出ていないようなのでこれからも読み続けていきたいと思います。

 

 

 

 

 

涅槃 垣根涼介 朝日新聞出版

涅槃 上

下剋上の戦国時代においてさえ斎藤道三松永久秀と並ぶ悪人と言われた武将、宇喜多直家を描いた上下合わせると900ページを超える長編小説です。

 

宇喜多直家の息子の秀家を主人公にした作品は以前読んだことがあるのですが、宇喜多直家に関してはよく知らなかったし、また、作者の垣根涼介の作品では「光秀の定理」と「信長の原理」を読んで、とても面白かったので期待感もあったので購入しました。

あらすじ

宇喜多家の主君である浦上家から疑いをかけられ、居城の砥石城を攻められて祖父は討死し、両親とともに城を追われた八郎(直家)は、わずか6歳で流浪生活を経験する。

 

宇喜多家に出入りしていた備前福岡の商人、阿部善定のもとに身を寄せるも、祖父を見捨ててろくに抵抗することなく城を逃げ出した不甲斐ない父親の興家に失望し、加えて腹違いの弟を生んだ継母にいじめられたために八郎(直家)は心を閉ざし無口で暗い子供になってしまう。

 

しかし、一人で寂しく過ごしているうちに身についた観察力と思考力で商業や経済の仕組みと重要性を理解し、成長してから大いに役に立つ。

 

また、宇喜多家再興に努力する実母をはじめ阿部善定や彼の用心棒の柿谷、八郎を男にした年上の女性紗代といった恩人に恵まれ、彼らの励ましや支えによって八郎は宇喜多直家として家の再興を果たす。

 

猜疑心の強い主君の浦上家に気を使いつつ戦や謀略によって領土を広げてゆく直家の行く末はどうなるのか。

感想

この作品を読むまでは宇喜多直家に関しては知識がほとんどなくて、宇喜多秀家の父親ということと、謀略、毒殺、だまし討ちといった卑怯ともいえる手段を駆使して領土を拡大させていった恐ろしい武将というぼんやりしたイメージしかありませんでした。

 

僕が大学生の頃なので、もう30年くらい前ですが、当時はまっていた司馬遼太郎の著書(「街道をゆく」か「この国のかたち」だったと思う)の中で、宇喜多直家のイメージが悪すぎて戦前は岡山県出身の人は差別され、ある軍人は出世に障るので岡山出身だということをひた隠しにしていたという内容のことが書かれていた記憶があります。

 

ところがこの作品に描かれている宇喜多直家は、子供のころのつらい体験のせいで暗くて極度の人見知りになってしまいますが、ドライな考え方をするものの、家臣に対する思いやりもあり、倫理観も持っている人物として描かれています。

 

物語自体も陰湿でドロドロした感じではなく、戦の描写では躍動感も感じられて興奮するし、ほろりと泣けるシーンもあります。

 

また、「出来るか出来ないではない、やるのだ」とか、「何かを得ようとしたら、何かは手放す」など、人生にも役立つ教訓がいくつも書かれていて思わずラインを引いて付箋を貼りました。

 

下巻はどのような展開が待っているのか、そして、「涅槃」というタイトルがついた理由は何なのか。

 

後半も楽しみです。

 

 

信長を殺した男~本能寺の変431年目の真実~7 (漫画)藤堂裕 (原案)明智憲三郎

信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~ 7 (ヤングチャンピオン・コミックス)

山崎の戦で明智光秀を破り、天下を統一した豊臣秀吉によって改ざんされた本能寺の変の真実を描く物語の第7巻です。

あらすじ

あまり知られていない本能寺の変から山崎の戦までの最後の12日間の明智光秀の動向を描いた第7巻です。

 

本能寺で織田信長を討ち取り、続いて二条御所で応戦した織田信忠を討ち取った明智光秀は各地の大名に書状を書いたり朝廷工作をするなど次々に手を打ち畿内の制圧を推し進める。

 

一方、いち早く本能寺の変を知った羽柴秀吉は毛利氏との和睦を成立させ中国大返しを開始する。

 

さらに、危険な伊賀越えを行った徳川家康織田信長という大きな後ろ盾を失ったイエズス会、光秀と秀吉のどちらに味方するかで迷う各地の大名たちなど人々の思惑が交錯するなかで真実の本能寺の変とはどのようなものだったのか。

感想

明智光秀が起こした本能寺の変羽柴秀吉が行った奇跡の中国大返し徳川家康が後に人生最大のピンチだったと語ったという神君伊賀越えの真実がこの漫画の通りなら確かにいろいろな謎のつじつまが合うなと思い納得しつつも、結果ありきの無理やりのこじつけのような気もして興奮したり気持ちが覚めたりと、気持ちの上がり下がりが激しいというのが読み終わった後の個人的感想です。

 

でも物語としては大変面白く、策略、謀略、裏切り、明智光秀羽柴秀吉双方が先を見越した先手先手の作戦を実施するなどしびれるような展開で、誰がいいとか悪いとかといった善悪の話ではなく光秀、秀吉、家康やほかの大名たちも自らの野望や生き残りのために頭をフル回転させている姿に興奮しました。

 

我々が知っている歴史の裏でどんなことがあったのか、次の最終巻でどう描かれるのか楽しみです。

 

 

岐阜市歴史博物館

金華山山頂にある岐阜城金華山の下にある岐阜公園と散策して、最後は岐阜公園の一番南の端にある岐阜歴史博物館を見学しました。

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岐阜歴史博物館は美濃地方の歴史や文化を紹介する施設で、原始時代や縄文時代の出土品から近代の産業機械まで幅広い展示のほかに長良川鵜飼の資料や美濃和紙を使った傘やうちわ、提灯などの美濃地方ではぐくまれた文化も紹介されています。

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本来は1階、中2階、2階と三つの階の施設を見学したり利用したりできるのですが、今はコロナの影響で2階の総合展示室しか利用することができません。

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総合展示室は博物館のメインの展示施設で、原始時代から戦国時代、江戸時代から明治大正昭和の近現代の資料をを工夫を凝らして展示しています。

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特に戦国時代の岐阜城からの眺めを再現したジオラマは見ごたえがありましたが残念ながら撮影禁止でした。

下の写真は別のジオラマです。

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また、この時代の岐阜城や岐阜の街を案内しながら解説する映像はわかりやすく、織田信長の声を俳優の高橋英樹が演じるなどなかなか豪華です。

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また、織田信長の時代の楽市楽座が行われた街の風景が再現された撮影可能なエリアもあります。

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早くコロナが完全に収束して、これらの施設も完全な形で使えるようになってほしいです。

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帰るころにはすっかり日が暮れて、クリスマスシーズンということもあり、JR岐阜駅はクリスマスイルミネーションがきれいでした。

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マスクをつけた金色の織田信長像が見送ってくれました。

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