とっく~ブログ 

読んだ本の紹介をメインに、小説に出てきた聖地巡礼や、写真など

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヒポクラテスの憂鬱」中山七里(祥伝社文庫)読了。

「ヒポクラテスの憂鬱」は2015年に発売された「ヒポクラテスの誓い」の続編で、主人公は違いますが、2011年に発売された「連続殺人鬼カエル男」シリーズの続編的な小説です。 新人の女性解剖医が主人公で、失敗や空回りをしでかしながらも、独特なキャラクターの上…

「傀儡に非ず」上田秀人(徳間時代小説文庫)読了

織田信長に仕えながらも後に裏切って、一年余り有岡城に籠城し、敵わぬとなると妻子や家臣を捨てて密かに城を脱出して逃げ、全員が結果的に処刑されながらも生き延びて、信長の死後も生き続けた戦国武将荒木村重が主人公です。 荒木村重がなぜ織田信長に反旗…

「無私の日本人」磯田道史(文春文庫)読了。

江戸時代や明治時代には私財を投げうって学校を建てたり、堤防や防風林を作って地域のために尽くした人達がどこにでもいたと聞きますが、この本の主人公たちもそういった人々です。 特に一章の穀田屋十三郎の話は映画化もされましたが泣けました❗ 仙台藩から…

「残穢」小野不由美(新潮文庫)

恐ろしい怨霊やモンスターが登場するわけでもなく、凄惨な殺戮シーンがあるわけでもありませんが、静かにヒタヒタと近付いてくる恐怖が、リアリティーがあって恐ろしいです。 主人公の作家が読者の住むマンションで聞こえてくる、布が畳を擦るような音の正体…

岐阜のマチュ・ピチュ 苗木城跡

岐阜県中津川市にある苗木城跡は絶景山城ランキングで一位に輝くほどの絶景スポットです。 マチュ・ピチュに例えられる石垣遺構も見所の一つですが、なんと言っても天守展望台からの眺めは素晴らしく、一見の価値ありです。 眼下に流れる木曽川とそこに架か…

「禁じられた遊び」清水カルマ(ディスカヴァー文庫)読了

深い愛情が狂気へと変貌していく恐怖を描いたホラー小説です。 謎の伏線もあり、ミステリー的な要素を絡めて進んでいくストーリーは面白く、怖いながらも早く先を読みたいという気持ちになります。 ホラーといえば大抵一人の幽霊に呪われるストーリーですが…

田口ランディ「マアジナル」(角川書店)読了。

1987年10月、能登半島のH市で一人の女子中学生が忽然と消息を絶った。 少女はその3ヶ月前、一学期の終業式の夜に友達6人でUFOを呼ぶ儀式をおこなっていた。 それから17年後、他の5人のメンバーもそれぞれに過酷で不思議な人生を歩んでいた。 ある者は新興宗…

「狗神」坂東真砂子(角川文庫)読了。

「狗神」は1993年に角川書店から発売されて2001年には映画化された作品です。 作品を読んでいるうちに昔映画を観たことを思い出したのですが、原作と映画では(ぼんやりとしか覚えていませんが)かなり異なる部分があるような気がします。 映画では竹野内豊が演…