あらためて戦争、反戦について考えさせられました。
スペインの都市ゲルニカをナチスドイツ軍が空爆したことに憤り、「ゲルニカ」を画いたピカソと、アメリカ同時多発テロで夫を亡くした、主人公でニューヨーク近代美術館のキュレータ八神瑶子。
二人の反戦への想いがこの作品の根底に流れていて、ピカソが生きた第二次世界大戦の時代と、同時多発テロが起きた直後のアフガニスタンやイラクでの戦争の時期が交互に同時進行で展開されていく中で物語も進んでいきます。
様々な理由でスペインから動かすことが出来ないゲルニカを再びニューヨーク近代美術館に展示することが出来るのか?
同時多発テロ以来戦争に進んでいくアメリカに対して、反戦の象徴であるゲルニカをなんとしても展示したい瑶子の願いは実現出来るのか?とても読みごたえがありました❗
この小説で良かったのはピカソという人物についてや、ゲルニカという作品の誕生やその後の運命について知ることが出来たこと。
他にもキュレータという仕事や美術品に関する様々な知識を得られたことです。
この秋は美術館巡りをしてみようかな、なんて思いました😊