とっく~ブログ 

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「パリピ孔明3」 原作:四葉タト 漫画:小川亮 講談社

書店でこの本を見つけたときは、なんだ、このタイトルは?と思い、手に取ってみました。なんとも奇抜なタイトルに惹かれました。

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パリピ孔明

三国志に登場する名軍師の諸葛亮孔明とパーティーピーポーというあまりに意外な組み合わせに興味を持ったので、全く知らない漫画でしたが買ってみました。

 

諸葛孔明最後の戦いである西暦234年の五丈原の戦いのさなかに陣中で病死したはずの孔明が、現代の日本、しかも渋谷のど真ん中に転生。

 

そこで知り合ったまだ駆け出しの売れない歌手、月見英子の歌を聴いて感動した孔明は今度は英子の軍師となって彼女のために軍略を駆使してのし上がっていくという出世物語のようです。

 

最近、ライトノベルや漫画などで転生ものが流行っていて、その多さにちょっと辟易していたのですが、現代から過去や異世界に転生するものは多いけど、過去から現代に歴史上の人物が転生してくる話は意外と少ないのではないかと思います。

 

この作品は2020年には「次に来るマンガ大賞2020」で特別賞を受賞したそうです。

 

笑いの多いコメディー的なストーリーですが、音楽業界に内情や、売れるための戦略、駆け引き、音楽業界で生きる人たちの苦労や苦悩などリアルでシリアスな部分も描かれていて興味深いです。

 

また、孔明が主人公ということで三国志にまつわるエピソードもそこかしこにちりばめられているので三国志好きの人も楽しめると思います。

 

この3巻では、超巨大野外フェスに月見英子を出場させるために優秀なラッパーがどうしても必要となり彼を仲間に引き入れるために孔明が戦略を立ててラップMCバトルで勝負を挑むという内容です。

 

漢詩をラップにして天才ラッパーに勝負を挑む孔明がかっこいいです。孔明は天才ラッパーを仲間にすることができるのか、見ものです。

 

人情味があって、心が温まり、泣ける部分も多くて、ただのおちゃらけではなく、そういった部分も魅力の作品です。

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パリピ孔明

今後の展開に期待したいです。