とっく~ブログ 

読んだ本の紹介をメインに、小説に出てきた聖地巡礼や、写真など

「線は、僕を描く」砥上裕將(講談社)

高校生の時に、交通事故で突然両親を失ったショックによる喪失感で心を閉ざしてしまった主人公の大学生青山霜介が水墨画と出会い、そこで出会った人達に支えられ励まされながら才能を開花させて成長していく物語です。

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こんな人にお薦めです🎵

1,水墨画に関心がある人
2,何かにチャレンジしたい人
3,読みやすくて面白い本を探している人

1,水墨画に関心がある人

作者の砥上裕將さん自身が水墨画家だそうで、水墨画の技術的な話から業界の現状等の詳しい話が書いてあります。
また、本の裏表紙には作者ご本人による水墨画も描かれています。

2,何かにチャレンジしたい人

主人公の青山霜介は水墨画は全くの未経験で最初は戸惑っていますが、師匠で水墨画の大家篠田湖山から「成功を目指しながら、数々の失敗を大胆に繰り返すこと。そして学ぶこと。学ぶことを楽しむこと。失敗からしか学べないことは多いからね」と言われ、練習を繰り返し上達していきます。

「勇気がないと線は描けない」何かに挑戦するために一歩踏み出す勇気を与えてもらえます。

3,読みやすくて面白い本を探している人

僕は読んでみて、簡潔な文章でとても読みやすい印象でした。書店員がお薦めする小説の賞である本屋大賞の2020年ノミネート作品ですので、間違いありません。
新人賞のメフィスト賞や2019年王様のブランチブック大賞にも選ばれていて、こういう作品は読みやすくて面白い作品が多いです。

ちなみに去年と一昨年の王様のブランチブック大賞は本屋大賞1位にも選ばれているので、「線は、僕を描く」も1位をとるかもしれません。

そうなると将来映画やドラマとして映像化される可能性が高いので、早めに読んで、後で友達に情報通として自慢することも出来ますよ🎵