失踪した弟の三千万円の借金を肩代わりしたばっかりに妻と娘と別居して昼は図書館、夜はパン工場で働いて返済する羽目になった主人公の一男が1等三億円の宝くじに当選。
突然手に入った大金に恐ろしくなった一男は大学時代の親友でビジネスで成功して今は大富豪になっている九十九に相談するが、一男の三億円をもって突然九十九がいなくなる。
大富豪の九十九はなぜ三億円を持ち逃げしたのか?
一男は九十九を見つけて三億円を取り戻すために彼の元ビジネスパートナーで今は富豪になっている3人の友人たちを訪ね歩く。
そこで彼らそれぞれのお金に対する考え方や使い方に接して、一男はお金について学んでいく。
一男は九十九を見つけられるのか、再び妻や娘と仲良く暮らせるようになるのか?
「お金と幸せの答え」を求めて冒険の旅に出た一男が最終的に出す答えとは?
この作品は小説としても面白いけど、ビジネス書や自己啓発本としても読める、示唆に富んだ内容のある作品でした。
チャップリンや福沢諭吉、ソクラテスやドストエフスキーといった海外の歴史上有名な哲学者などのお金にまつわる名言が数多く引用されています。
また、お金持ちになるための心得やノウハウも載っていて僕も参考にしたいと思いました。
お金があれば幸せなのか、幸せはお金で買えるのか、お金と幸せの答えは結論が出るのか?
前作の「世界から猫が消えたなら」もそうでしたが、幸せって何だろうって考えさせる作品でした。