心理学、脳科学的見地から戦国武将を分析したユニークな本です。
斎藤義龍は愛着障害によって道三を殺した、伊達政宗は潜在的自己評価が低かった、織田信長は完全無欠のサイコパスなど、記録に残る戦国武将の行動から、彼らを分析しています。
戦国武将たちがなぜそのような行動をとったのか?
その原因は何なのか?
生い立ちか、時代や社会環境のせいなのか?
特に、戦国武将の5人にひとりはサイコパスの可能性があるという話は非常に興味深かったです。
現代でも企業のCEOには5人にひとりはサイコパスがいるという研究結果があるそうで、戦国武将は今の企業のCEOみたいな役割だから可能性が高いということです。
他にも、細川忠興や徳川家康は異常性愛者だったとか、石田三成はアスペルガー症候群の可能性ありなど、歴史を彩った人物たちがどうしてそんな行動をとったのかということの一端が垣間見えます。
歴史を動かしたひとつの場面や決断が、もし他の武将だったらどうしていただろうかと妄想してみるのが歴史の醍醐味の一つですが、この本はその助けになるんじゃないでしょうか。
ひとりの武将にフォーカスしてもっと深く知りたいという人にもお勧めです。