とっく~ブログ 

読んだ本の紹介をメインに、小説に出てきた聖地巡礼や、写真など

「泣くな道真~大宰府の詩~」澤田瞳子(集英社文庫)

歴史に興味があるので歴史小説はけっこう読むのですが、戦国時代や幕末を舞台にしたものが多くて、この作品のように平安時代を舞台にしたものはそれほど多くないような気がします。

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「泣くな道真」は菅原道真が左遷され九州に流された平安時代西暦900年代初頭の大宰府が舞台です。


失意のままに大宰府にやって来た道真を励まそうと地元の役人たちが奮闘し、やがて元気を取り戻した道真が彼らのピンチを救い、みんなで協力して道真を追放した都の貴族たちに一泡吹かせるという奇想天外でスカッとするストーリーです。


実際の菅原道真大宰府でどの様な日々を過ごしたのかわかりませんが、この作品はユーモラスで心暖まるヒューマンストーリーになっています。


菅原道真の事は史実とは異なるのかもしれませんが、当時の博多の様子や人々の暮らしなども描かれていて新鮮でした🎵

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