先日、7月14日に第165回芥川賞と直木賞が発表されました。
芥川賞には石沢麻衣さんの「貝に続く場所にて」と、李琴峰さんの「彼岸花が咲く島」が選ばれました。
また、直木賞には佐藤究さんの「テスカトリポカ」と澤田瞳子さんの「星落ちて、なお」の2作品が選ばれました。
芥川賞と直木賞がそれぞれダブルで選ばれたのは10年ぶりだそうです。
僕はここ数年、芥川賞と直木賞を受賞した作品は発表された後になるべく購入して読むようにしていたのですが、最近では芥川賞を受賞した作品は、無名に近い新人の作家さんの作品が多いからか、純文学というジャンルのためか自分でもよくわかりませんが、自分には合わないと感じる作品が多いと思うようになっていました。
逆に、直木賞を受賞した作品は、前回の「心淋し川」の西條奈加さんや、「少年と犬」で受賞した馳星周みたいなベテランの有名作家が受賞することも多く、前述の作品に加えて川越宗一さんの「熱源」など、面白いと感じる作品も多かったです。
というわけで今回はエントリーされた作品も含めて、直木賞に絞って本を購入しました。
残念ながら、エントリーされた5作品のうち、呉勝浩さんの「おれたちの歌をうたえ」をまだ購入していないのと、一つも作品を読まないうちに直木賞が発表されてしまいましたが、これから順次読んでいきたいと思います。
個人的には歴史小説や時代小説が大好きなので、今回直木賞を受賞した澤田瞳子さんの「星落ちて、なお」と、砂原幸太郎さんの「高瀬庄左衛門御留書」の2作品が特に気になっています。
澤田瞳子さんの作品は今までに2作品読んだことがあって、奈良時代に起きた天然痘によるパンデミックを描いた「火定」と、太宰府に左遷された後の菅原道真をちょっとコメディー的に描いた「泣くな道真」です。
特に「火定」は天然痘が奈良の都で大流行し、当時の有力な貴族である藤原四兄弟をはいめ、感染した人々が次々に死んでいく様子を描いた作品で、読んだのはもう4年位前ですが、強く印象に残っていて、コロナ禍の今、再読してみたい作品です。
ダブル受賞したもう一つの作品「テスカトリポカ」は、暴力や臓器売買などの犯罪を扱ったかなりハードな内容の作品だと聞いているので、心して読みたいと思います。
また、一穂ミチさんの『スモールワールズ」と、まだ購入していない「おれたちの歌をうたえ」も必ず読みたいと思います。
5作品すべて読むのにどれくらいかかるかわかりませんが、すべて読破したら、本屋大賞のときのように自分が好きだと感じた作品のランキングを発表したいと思います。