名古屋市を代表する寺院の一つ大須観音をはじめ、大須商店街の周辺にはまるで商店街を取り囲むように、織田信秀、信長親子や徳川家康にゆかりのある神社仏閣が建っているということで休日を利用して巡ってきました。
この辺りは大須商店街をはじめ、名古屋市一番の繫華街である栄にもほど近くてビルが立ち並ぶエリアですが神社やお寺が意外と多いことに驚きました。
まず最初に訪れたのは名古屋市営地下鉄大須観音駅の2番出口から出てすぐのところにある、愛知県で一番有名なお寺といっても過言ではない大須観音です。
こちらは日本三大観音(浅草観音・大須観音・津観音)の一つと言われ、朱色の柱が印象的な大きなお寺です。
大須観音の正式なお寺の名前は北野山真福寺宝生院というそうですが、一般的には大須観音と呼ばれているのでこの正式名称を知っている人は僕も含めて案外少ないのではないでしょうか?
もともとは今の岐阜県の羽島市に鎌倉時代に建立された中島観音が発祥とのことで歴史も古く、戦国時代には織田信長が500石を寄進したそうです。
慶長17年(1612)に徳川家康が名古屋城を建てたときに街づくりの一環なのか、彼の命令で今の場所に移ってきたとのことです。
境内はそれほど広くはないですが大きくて立派な本堂と仁王門があり、朱色の柱がとても目立ちます。
大須商店街という名古屋でも有数の繫華街の中にあるので参拝者も多く、地元在住の人なのか、外国人も結構いました。
鳩のえさをどこかで売っているらしく、小さな皿に入った雑穀を与えている人がたくさんいて、無数のドバトが屋根にも地面にも群がっていて、苦手な人には怖いと感じるかもしれない思いました。
お参りしようと観音様の前に立つとお香の香りと線香の煙が漂っていて、厳粛な気持ちになるのですが、拡声器による大音量で仏教の歌のようなものがずっと流されているのが僕には少し耳障りに感じました。
江戸時代のころには五重塔もあるかなり大きな寺院だったようですが、明治時代に大火に見舞われ、やっと再建したと思ったら太平洋戦争末期の大空襲でまたしても焼失しました。
現在では鉄筋コンクリートで本堂と仁王門は再建されましたが、五重塔の再建は資金難で立ち消えになったそうです。
それでも現在は愛知県一といってもいいくらい有名な寺院で参拝者も多いのだから個人的にはいつか名古屋城天守閣のように木造による五重塔再建をしてほしいです。
節分会には豆まきや名古屋七福神の宝船行列が行われるとのことで見てみたいと思いますが、まだまだコロナ禍が完全に収まったわけではないので来年はどうなりますことやら。
2022年はコロナも収束してよい年になりますようにと観音様にお祈りしておきました。