国家間の新しいテクノロジーや新エネルギーの技術といった次の時代の主導権をめぐる争いの裏で暗躍する秘密組織のエージェントたちを描くスパイ小説のような物語です。
心臓に爆弾を埋め込まれ、24時間ごとに組織に連絡を入れないと、裏切ったとみなされて爆死するという、死の危険と隣り合わせのエージェントたちが世界を舞台に活動し、ピンチとアクションの連続で今日の敵が明日は味方だったり、またその逆もあったりして息つく暇もないエンターテインメント小説です。
吉田修一さんの作品は過去に「怒り」と「ひなた」と二作品を読んだことがあるのですが、三つともテイストが全く異なる作品で、作者の懐の深さを感じました。